OPA1688及びバッファに適したIC各種のご紹介になります。
2020年06月30日(火) 17時38分
発売以来、ご好評いただいております「OPA1688ID」及びバッファに適したICの紹介記事です。
「SoundPlusブランド」音響用オペアンプ「OPA1688」になります。
オーディオ用として特化された仕様のオペアンプです。オーディオ用としてのオペアンプは「とにかく汎用性が高く、廉価で高性能」な品種が求められる中、Ti社より登場したオペアンプが「OPA1688ID」です。
使う場所を選ばない「汎用オーディオ向け」オペアンプとしての仕様。
「OPA1688ID」 は、「あらゆる回路構成において汎用的に使用できる」事を念頭に置き、オーディオ用途に特化して設計された「SoundPlusブランド」オペアンプです。一般的な汎用オペアンプの様に手軽に扱え、低ノイズ性を実現し高出力電流供給(±75mA)が可能。さらに出力RtoRという特性を併せ持ち、16Ω負荷での動作を保証した、オーディオ用途に最適な良いバランスの性能を誇ります。電流供給力が非常に高く「利得段からバッファ段」として幅広く使用できる高い汎用性と抜群のコストパフォーマンスを誇り、当社製品を始め多くの製品に採用されている実績もあります。
こちらのオペアンプは当社でも非常に人気の高いオペアンプの一つとなっています。
こちらは"記事紹介記念"でお求めやすい価格になっています。
OPA1688ID | |
税込単価330円|1個~(※価格は執筆時点のものです) | |
OPA1688 高精度・ローノイズオペアンプ/8PIN-SOIC | |
その他のバッファICについて。
始めに:この項では、一般的な1回路及び2回路のオペアンプのPINアサインの互換相当のものを紹介させて頂いております。・「BUF634A」について。
「BUF634AID」は、増幅段を持たない「高電流出力・高速バッファ」として、「BUF634PG4」の「GBW、SR、効率」を向上させたモデルになります。さらに、1番PINにある「BW端子」に所定値の抵抗を接続することで「より高速に動作」させることが可能になっています。(※1)使い方としては、「データシート内」にあるように「オペアンプのフィードバック内に内包し使用する」使い方が一般的になります。
BUF634AID | |
税込単価630円|1個~(※価格は執筆時点のものです) | |
BUF634A 高電流出力バッファ/8PIN-SOIC | |
※1:BW端子を有効に活用し使用する場合は「発熱が非常に大きく」なります。基板パターン等で放熱対策を十分に行ったうえでご使用下さい。
・「LMH6321」について。
「LMH6321MR/NOPB」も、増幅段を持たない「高電流出力・高速バッファ」として使用できるモデルになります。さらに、2番PINにある「CL端子」に所定値の電圧と抵抗を接続することで「電流制限」をかけることが可能になっています。(※2)使い方としては、「データシート内」を良くお読み頂いた上で「オペアンプのフィードバック内に内包し使用する」使い方が一般的になります。また、こちらは5番PINに「GND」を必要とするので原則的には「両電源回路」での使用がオススメ(※3)になります。
LMH6321MR/NOPB | |
税込単価892円|1個~(※価格は執筆時点のものです) | |
LMH6321 高電流出力バッファ/8PIN-SOIC | |
※2:基板パターン等で放熱対策が十分ではなく出力先が高電流用途の場合は「CL端子を有効に活用」するようにして下さい。
※3:厳密には単電源にて使用することも可能です。(データシート内「単電源動作」をご参照下さい。)
・「LMH6643」について。
「LMH6643MA/NOPB」は、2回路入りの「高速オペアンプ」に分類されるオペアンプですが、扱いやすく幅広く使用できることから、当社でも取り扱いを開始して以来、長きにわたりご愛顧いただいているオペアンプになります。(当社製品でも数多く採用されています。)通常のオペアンプですので「増幅段」を持っています。
バッファ使用時には高速オペアンプ特有の「設計ハードルの高さ、使用用途が限定される」という特色がありますので、当社では「オペアンプのフィードバック内に内包して使用するバッファ用途」としてご利用になられる方が多いようです。
LMH6643MA/NOPB | |
税込単価368円|1個~(※価格は執筆時点のものです) | |
LMH6643 高速・ローノイズオペアンプ/8PIN-SOIC | |
各バッファの比較について。
下記に、今回紹介させて頂きました4種類のオペアンプ及びバッファICの比較表を作ってみました。(尚、それぞれの表記に各オペアンプの数値を合わせて記入している場合がありますので、Web商品ページの表記と異なる場合があります。)
<J-FET入力オペアンプの違い>
利得 | OPA1688 | BUF634A | LMH6321 | LMH6643 |
---|---|---|---|---|
定格電圧 | ±2.25から18V | ±2.5から18V(※1) | ±2.25から15V(※1) | 2.7から13.5V |
回路数 | 2回路 | 1回路 | 1回路 | 2回路 |
増幅段 | 有り | 無し | 無し | 有り |
GBW(Typ) | 10MHz | 35/210MHz(※2) | 110MHz | 130MHz |
SR(Typ) | 8V/us | 3750V/us | 1800V/us | 130V/us |
Iout | ±75mA | ±250mA(※2) | ±300mA(※2) | ±65mA |
Iq | 1.6mA | 1.5mA/8.5mA(※3) | 10mA(※3) | 2.7mA |
RtoR | Output | None | None | Output |
主な使用途 | 利得段、バッファ | バッファ | バッファ | バッファ、(利得段) |
※2:特殊仕様PINを使った値
※3:データシート規定値をご参照下さい
最後に。
今回は「OPA1688ID」を始めとした「電流出力の大きいオペアンプ及びバッファ各種」について紹介させて頂きました。このほかにも、当社では幅広い「オペアンプやバッファIC」の取り扱いがございます。この記事を参考にして頂き、お客様の方で最適なものが見つかれば幸いです。
当社では、DIP用のICソケット等にて使用できる「SOIC8PIN-DIP8PIN変換基板実装サービス」も有償にて行っていますので、ご購入をご検討の際に活用して頂ければと思います。